イベントレポート 2019.11.25
「ぼくらは地方で幸せを見つける–関係人口の実践者を増やす街づくり−」|UWAJIMA ふるさとMeet Up【in東京】レポート 第2回

 

7月3日に東京の都心、大手町で、宇和島のことを語りあう機会を設けました。

宇和島市の魅力を再発見しながら、地域課題の解決と新たな価値創造への道筋を探っていく、地域未来への対話の場です。冒頭に宇和島市の紹介やうわじまシティブランディング事業の進捗報告を行い、スペシャルなゲストによるご講演とトークセッションを行いました。全4回に分けて、その内容をご紹介させていただきます。

 

第2回は、ゲスト講師2人目、『ソトコト』編集長 指出一正氏によるご講演内容です。「関係人口」の提唱者であり、日々全国各地の中山間地域を訪れながら各地のローカルヒーローやローカルプロジェクトを取材されています。国の地方創生関連委員も務められており、関係人口創出のための実践講座の企画や講師等の人材育成のご経験から、「関係人口の実践者を増やす街づくり」についてお話いただきました。

 


 

「ぼくらは地方で幸せを見つける –関係人口の実践者を増やす街づくり−」

月刊『ソトコト』編集長 指出 一正 氏

 

ソトコトの指出と言います。よろしくお願いいたします。皆さん、まだお酒はみんな全然飲んでないですよね?そろそろお酒を飲みたくなってるのかなと思いますが、じゃあ20分ほど、お話させていただきます。

 

今、僕はソトコトという雑誌を作りながら、週のうち5日くらいは中山間地域にいます。2時間前まで山形の酒田にいました。で、昨日は秋田の湯沢にいました。越後湯沢ではありません。菅官房長官の故郷ですね。スーパー関係人口ですよね。

 

先ほどお話しいただいた島原万丈さん、僕はもう大尊敬してるんですけども、ローカルで万丈さんとなかなか会わない理由がようやくわかりました。万丈さんは、大都市なんですよ。おしゃれな官能都市。僕はどっちかっていうと、ほっこりするローカル。中山間地域の若者とか地元の先輩たちに会いに行っていて、万丈さんとは最近なかなか会わないので、今日ここでお会いできてうれしいです。

 

 

 

 

関係人口って?

僕は、関係人口という言葉を提唱している1人というふうに見なされていますので、「関係人口」の話を20分しようかなと思います。

 

「関係人口」について先に話をしておくと、全くの造語です。でももう7年、8年くらい前からみんながこの言葉を使い出し始めました。一言で言えば、「新しい人口」です。今までのどこにも属さない、みんながこれはいい案だなとか、そういうふうに思う言葉です。「観光以上移住未満の第三の人口」と捉えてください。

 

宇和島に関係人口が増えていくときっといいことが起きるのではないかと思います。彼らは、ただ観光で宇和島に行くわけではありません。宇和島の人とか、宇和島の風景とかに、もしかしたらものすごくいい縁を感じて、そこに足しげく通うようになる人。通えないにしても、宇和島に思いを寄せる人たちが現れて来る。移住するという段階まではいかないけれども、関わりが深くなっていく。継続的に関わりを深めていく人たち。それが「関係人口」です。もうちょっと堅い言葉で言うと、交流人口と、定住人口の真ん中って考えていいかもしれませんね。

 

移住政策側の皆さんからしてみたら、移住してくれたら100点満点かもしれません。でも観光で1回来てくれる人は限りなく0点に近いかもしれません。数字の世界はなかなかシビアですよね。でも0と100の間に1から99の人たちがいるって考えると、「なんだ、こんなにいるんじゃないか。自分たちの仲間になってくれる人たちは」と、そうなってくるわけです。これが「関係人口」です。

 

指出さんとソトコト

僕は、「ソトコト」という雑誌を作っています。例えば、こういう雑誌。「SDGs入門」。これは、バカ売れしたんですよね。良かった!(会場笑)たまにバカ売れするんです。大体バカ売れしないので、ぜひ助けてください(笑)。ソトコトは今、20年目になりました。最近はウェブもやっています。(画面に映っている)この人は、中川政七商店の会長の中川淳さん。僕は大尊敬してるんですけども、一緒にこうやってオンラインメディアで対談とかしています。

 

SDGs入門

 

 

僕はもともと釣り好き雑誌の編集者でした。大学の4年生の時から山と渓谷社というところの「アウトドア」っていう雑誌の編集部でアルバイトを始めて、そのまま編集者になりました。で、途中からもうちょっと広いところのことを発信するような仕事が増えて、ソトコトに移って今16年ぐらいですかね。編集長になって、8年経ちました。(画面に映っていた)さっきの魚はイワナ。これはタナゴという魚です。僕はこの2匹が社会を指標する生物だと考えて各地域に行っています。

 

まず第一に、僕は国道や陸路や空路をあんまりあてにしていません。世の中のことをしっかりと把握する時には「川筋」が大事です。基本的には流域で僕たちは暮らして来ました。今日も酒田の最上川を見てきましたが、実は、川筋に文化はつながっている。だから、そこから文化を紐解くのはいいんじゃないかなと思っています。

 

これは、今年ソトコトが作った「イタ」という求人サイト。若い人たちが1日でも半日でも日帰りでいいからローカルに接触してもらいたいために作った合法の出会い系サイトです。なぜ合法かというと、僕がまだ捕まってないからです(笑)。捕まったらやっぱり捕まったと笑ってください。

 

まちづくりとまちしごとの求人サイト「イタ」

 

 

荒削りで、写真も使いません。必要以上のテキストは盛り込まないで、これだけで地域に向かわせます。何が起きるか。「指出さんが作った適当なサイトで騙されたと思って行ってみたら、めっちゃかっこいいローカル見つけちゃった。俺が見つけた場所だ。私が見つけた場所だ。」…そうです。彼らが自分で見つけてくれることが大事です。紹介してごり押しするのではなくて、「宇和島っていうめっちゃかっこいい場所見つけちゃった」って喜びに変わるような方法が大事です。

 

その他、いろんな本を作っています。自分の本もあります。関係人口を作るという本も作りました。ソトコトの関係人口特集があまりにも売れて、売り切れてしまったので、今年別冊を作りました。ソトコト合本・関係人口入門。書店さんが関係人口っていう言葉を知らなかった時代は、電話かけてきてくれて「あれ何の特集ですか?」って。「係口門関人入? 漢詩や哲学のコーナーにおいていいですか?」って言われて、「いや、やめてください。売れなくなるから。益々売れなくなったらやばいんですよ」って書店さんに頼んで、関係人口って言葉を解きました。

「ぼくらは地方で幸せを見つける〜ソトコト流ローカル再生論〜」指出一正著

 

 

今やっている仕事ですけども、実は僕は宇和島によく伺っていました。ただそれは江川崎で四万十市の計画の策定を進めていた時で、宇和島に伺ってはそこから車でひたすら江川崎に向かっていたので、今思えばめちゃめちゃ残念なもったいないことをしてたなと思います。宇和島っていう魅力的な場所に接触をする機会がなかなかなかったので、意識的に目的地として伺えるタイミングができたらなと思ったら今回こういうお声がけをいただいたので、喜んで日本のローカルっていう意味でお話をさせてもらえたらと思ってやってきました。

 

限りなく近いところで、高知県の津野町さんと仕事をしています。津野町。皆さんご存知のように、四万十川の源流点です。こんな場所ですね。

 

四万十川の源流点(「よさこいネット」より)

 

みんな四万十川って言うと、中村地区とか、江川崎とか四万十町の中流域や下流域のとうとうと流れる美しい大河のイメージをするんですが、津野町の四万十川は(写真を見せながら)これです。まだまだちっちゃいですよね。大きな川のすべての始まりです。町は誇りに思って大事に大事にしています。とても素晴らしいですよね。でも、町のみんなはこんな気持ちも持っています。「インパクトが決して強くはない。だから観光だけでは人がやってこないのでは」。確かにそうなのかもしれません。

 

そこで、町長から依頼を受けました。「若い人たちがやってくる学校のようなものをやってほしい」。僕は関係人口を育てる講座を日本各地で、平均して15くらいの行政区や企業と行っています。今日僕が酒田から来た理由もそのひとつです。

 

 

 

関係人口を増やすには?

 

話を戻します。簡単です。関係人口を増やすには、観光で来るようなタイプの人じゃない人たちを対象にすればいいのです。そういう若い人たちが来る流れを作りましょうと言って、去年の夏。まさに1年前に伺って、地味な中年の僕が1人で源流点に行って撮ったんですけど、全然フォトジェニックじゃないですね。

 

秋深まるころに津野町で地域を編集する学校を開くので、そういうのに興味があるみんな来てくださいと声かけました。めっちゃ強気です。なぜかというと、東京では開いていません。津野町の魅力を東京や大阪に頼らないで発信しようという非常にスパルタな講座にしたんです。誰が来るかわかりません。僕も別に津野町に地縁があったわけじゃないし、この周りの大学生たちを元々知っていたわけではありません。でも蓋を開けてみると、20名くらいの若者がやってきました。広島からちょうどUターンしてやってきた女の子や、高知市内から車に乗って、1時間半かけてやってくる大学生。みんなウキウキしながら授業を受けてくれました。

 

 

彼らに「津野町に来たことある人?」って聞いても、手は挙がりません。「何で来たの?」と聞いたら、「地域を編集するというのと、津野町という自分が知らない場所に関わりを持つことが面白いと思ったから来ました」と言ってくれたんです。これが「関係人口」です。

 

地域に関わって、その地域の人たちに思いを寄せて、地域の人たちと同じようにその場所を盛り上げていきたいという新しい流れが生まれています。ただお客さん扱いされることが飽き足らなくなっちゃったんですね。自分の存在を認めてくれるローカルの存在を見つけて、お互いに助け合ったり、励まし合ったり、頑張ろうみたいな感覚。優しい柔らかい感情が生まれてきます。これが関係人口の粒です。

 

津野町を知った若者たちは自分だけの街というふうに津野町にどんどん接近していきます。真冬に車を運転して、みんなが日帰りであったり、1泊しながらやってきて、津野町をどうやっていったらいいか、町の未来をどう考えたらいいか、そういうことを考えながら話をしてくれます。

 

 

結果的にたくさんのビジョンが生まれました。「ここはアマゴという魚の原種がいるので、古くなった学校の使われていないプールにアマゴの釣り堀を作りましょう」と大学生が言ってくれました。釣り好きの僕は、「それはいい。すぐやろう」と(会場笑)。町長にも「町長、これやった方がいいですよ」っていうふうに、勝手に自分の趣味でお願いをしました。

 

さらに、大学生たちは高知に仲間がたくさんいました。高知市内に。多分、宇和島と松山のような関係かもしれません。エベレスト。美しい最高峰の山ですけども、エベレストを津野町と考えたら、ベースキャンプを創ればいいだけだ。東京をベースキャンプにするには遠すぎる。だから高知市内に津野町のことを考えられる場所を。もともとアンテナショップがあるので、そこがもっと津野町のことを発信できる場所にして、こういう彼女たちに任せればいいじゃんって動きが出てきました。こうやって半年間で津野町の場所を作るディレクター20人が育ちました。彼らがこれから僕ではなくて、もっと若い感覚で、それから地元に思いを寄せる感覚でまちづくりをやってくれるでしょう。

 

 

 

人と人との出会いを案内する「関係案内所」

 

この四万十の先ほどの源流点に今年から、津野町がホテルを作りはじめます。そのホテルを作る時に僕は「ただの観光施設にしたら、来る人が狭まってしまう。それよりも、せっかく芽生えたこの交流や関係の温かい波を途絶えさせることなく、彼らが自由に使えるスペースを思いっきり大きく取りましょう」という提案をして、これが今実際に着工に向けて進んでいます。今までにない、人と人との出会いを案内する「関係案内所」です。

 

観光案内所は早めに新しいバージョンにアップした方がいいです。スマートフォンやAIが、すべて取って変わります。それよりも人と人との出会いをしっかりとつなげられるのは人しかありません。「この人にはこの人が合っているな」とか、「こんなにみかん好きの男の子だったらあの農家さんに紹介すればいい」とか。そうやって人と人との出会いをつなぐ関係案内所をここに盛り込みます。泊まれる関係案内所。そういうのを今、作っています。

 

 

 

 

関係人口を迎え入れる人たちの存在 

  〜「たなコトアカデミー」の事例から

 

こういった関係人口をデザインする講座をたくさんやっていますが、あともう1つ事例をお見せします。「たなコトアカデミー」です。なぜこのたなコトアカデミーっていうのを持ってきたかというと、今日の講座にその卒業生たちが3名くらいいるからです。みなさん僕に騙されたかもしれませんけれども(笑)、受けてくれてありがとうございました。

 

 

去年から始まったたなコトアカデミーは、和歌山県田辺市の関係人口をつくる講座です。田辺市は大きい街ですけれども、和歌山市からもちょっと南にありますよね。東京から行くのには意外と遠かったりします。でもそこに、「東京や首都圏の若い人、20代〜30代の人たちがやってくる流れを作りたい」という依頼を受けて、ソトコト編集部と田辺市と一緒にやっています。実は関係人口を増やすためには、関係案内所の他に、もう一つその土地に必要なものがあります。それは何かというと、「関係人口を迎え入れる人たち」です。

 

 

この写真の前の方にいる人たちは、田辺市の市役所の人たち。田辺市役所には、田辺営業室という市長直属の部署があるんです。何でも営業する課です。何でもやる課だから大変なんですけどね。その人たちがたなコトアカデミーを僕と一緒にやってくれたのは非常に心強い存在となってくれました。後ろの方にいる人たちは首都圏からきた受講者のみんなですね。田辺市のことを知りたくて、こうやって自発的に田辺市に足を運ぶ人たちが生まれました。

 

田辺は宇和島と似ているかもしれません。海と山が両方あるところもまさにそうですね。みかんもとても有名です。宇和島のいち早い復興を、僕も願っています。たなコトアカデミーでは、みかん農家の人たちに受講生のメンターになってもらいます。みかん農家やお米屋さんや、ジビエの食肉処理場を作っているNPOのリーダーとか、そういった方が先生役として東京にやってきてくれて、10人から15人くらいの受講生のみんなに「和歌山の田辺ってこういうとこだよ」というのを教えてくれる講座が始まりました。

 

何よりも心強かったのは、「紀伊民報」が全面バックアップしてくれたこと。とにかく1面に載せてくれるんですね。「田辺の関係人口として、首都圏の若者たちがやってきて、こんな取り組みをしてくれたよ」と。地元のローカルメディアほど心強いものはありません。朝日新聞もNHKも心強いですけども、街にいる人たちが、地元のことを考えてくれる人たちが読んでいるメディアに「なんだ。外からの若者がこんなことをやりに来てくれてるんだ。うれしいな」って。そういうふうに思ってくれるためにはメディアとのタッグも必要です。

 

 

これ(スライド写真)、みんな受講生です。(舞台袖を見て)そこで笑っている人がいますね。COTOVIAの小路さんが写ってますね。左の方にね。小路さんをはじめ、積極的に地域との関わりを持ってくれる若い人たちが、この講座を受けてくれました。

 

みんなで田辺市という場所の産業について考え、「じゃあどんなことをしたら田辺のみんなが喜んで、自分たちも面白い、自分たちも出番があることができるか」ということで辿り着いたのが、東京表参道の青山ファーマーズマーケットで、しっかりと田辺市の産品をみんなで考えながら売ろうというプロジェクトでした。そのプロジェクト名は「おいでらよ いこらよ」。これも受講生のみんなが一生懸命考えてくれて生まれました。受講生の中のデザインが得意な男の子が、ファーマーズマーケットのためにタペストリーやチラシをデザインしてくれました。

 

 

おしゃれですよね。ポートランドや、ハワイのファーマーズマーケットの映像とか、いろんなものを見ながら「こういう形でお店を作ったらいいんじゃないかな」と言って、生産者のみなさんや田辺市の仲間と地元の仲間、東京の仲間と一緒に、ひとつの空間を作り上げていったんです。これ、ほとんどの人は田辺市出身ではありません。田辺市の田も知らなかった人たちが、田辺市に思いを馳せてこれをやってくれたんです。田辺市のことや「おいでらよ いこらよ」を知ってもらうために、FacebookページInstagramのアカウントも作ってくれましたね。これが関係人口です。

 

そして今年、「おいでらよ いこらよ」は青山ファーマーズマーケットへ2回目の出店が行われました。もう講座は終わっているんですが、メンターのみかん農家さんたちが「出店するよ!」とFacebookで声をかけたら、元受講生の人たちが有志で集まってくれたんですね。1年の出会い、付き合いから田辺市のこと応援する関係人口が東京でやってくれている1つの事象がこれです

 

 

 

「たった1人が街を変える」

   〜ローカルプレイヤーたちから見た、まちづくりの真理

 

関係人口はよく間違えた形で解釈されます。それをやめましょうと僕は行政に言っています。僕は国の関係人口に関する委員を3つやっています。やりすぎなんですけど(笑)。関係人口はファンでもサポーターでもありません。何かをやってくれるお手伝いではありません。ボランティアではありません。宇和島には住んでいないけれども、宇和島のことが大好きで、宇和島のみんなと一緒に、宇和島の未来を作りたいと思っている、宇和島に住んでいない人です。その関わりを深めていく階段を作るのが街の役割です

 

 

関係人口になると何が起きるか。自分が住んでいるとこじゃない世界が自分のものになります。僕たちは今、目の前にある現実に一喜一憂しますよね。でも、ちょっと軸足をずらすと、自分が大好きな地域や、自分のことを大好きでいてくれる地域が世の中にたくさんあることがわかります。関係人口の講座を受けてくれたり、地域との関わりを深める人たちは、自分が暮らしている街と自分が思いを寄せている街、いくつかの街のことを胸に留めています。

 

首都圏に、東京に、若者だけじゃない多くの人口が入って来ちゃっています。子どもの10人に1人が東京にいるんです。おかしすぎます。だけど。移住促進政策で人を増やそうとすることも大事なのですが、それをやりながらもう1つ考えることは、地域に関わりを持つ人を増やすことです。

 

宇和島のことを、「何もない」とか「つまらない」とか言っている場合じゃないんです。宇和島出身の人は。「宇和島めっちゃ面白いじゃん。みんなで行こうぜ」って言って、外から仲間を連れてきて、自分たちの街に関わりを増やしていく。街の人が減っていくことが不幸ではありません。街に関わっている人がいないことが不幸なんです。街に関わってくれる人を増やすこと。1人でも2人でも、街が面白いと思う人たちを増やしていくことが大事です。

 

僕は日本の各地のローカルプレイヤーの皆さんと親交を深めています。そこで見えていることはたったひとつ。街づくり、地域づくりで社会が変化するのは数の論理じゃありません。たった1人がまちを変えています。これが真理です。

 

そのたった1人を見つける努力をする。そのたった1人はその街にいる人かもしれないし、外からやってくる関係人口のような、とても優しくて可憐な人たちかもしれない。そういう人たちが来る流れを、関係人口を迎え入れる側の宇和島の人たちが持っていることが大事ですよね。たなコトアカデミーは東京のちっちゃい講座かもしれないけれども、この講座を通して田辺市の関係人口が年間で10人ずつ増えていっています。この10人を増やしているかどうかで、全く違うわけです。

 

…シーンとしちゃいましたね(笑)。いつも僕、めっちゃ笑える話をして終わりにするんだけど、もう今日は時間がこれまでなんで、ちょっと熱い話で、エモい話で終わりにしました。宇和島の関係人口に僕もならせてください。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

 

 

[撮影] 内山 慎也 氏

 


 

 

 

指出 一正(さしで かずまさ)

月刊『ソトコト』編集長

 

1969年群馬県生まれ。上智大学法学部国際関係法学科卒業。雑誌『Outdoor』編集部、『Rod and Reel』編集長を経て、現職。島根県「しまコトアカデミー」メイン講師、奈良県「奥大和アカデミー」メイン講師、奈良県下北山村「奈良・下北山 むらコトアカデミー」メイン講師、福井県大野市「越前おおの みずコトアカデミー」メイン講師、和歌山県田辺市「たなコトアカデミー」メイン講師、高知県・津野町「地域の編集学校 四万十川源流点校」メイン講師、岡山県真庭市政策アドバイザーをはじめ、地域のプロジェクトに多く携わる。内閣官房まち・ひと・しごと創生本部「わくわく地方生活実現会議」委員。内閣官房「水循環の推進に関する有識者会議」委員。環境省「SDGs人材育成研修事業検討委員会」委員。内閣官房まち・ひと・しごと創生本部「人材組織の育成・関係人口に関する検討会」委員。著書に『ぼくらは地方で幸せを見つける』(ポプラ新書)。趣味はフライフィッシング。

 

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